質問:新潟市内で建設業許可を取得している建設業会社新潟市北区に事務所を構えている建設業会社です。現在借りている事務所の賃貸契約が来月末で終わるので、事務所を引越すことにしました。引越先は、秋葉区になり、今回は自己所有の建物になります。事務所が変わる時の手続きについて教えてほしいです。今回引越しをする事務所は、主たる営業所となります。
回答:トラスト行政書士事務所事務所のお引越しですね!
貴社の場合、建設業許可を取得されていらっしゃいますので、新潟県へ以下の書類を提出する必要があります。
- 変更届出書
- 営業所調査
様式は県のHPからダウンロードできますが、以下は添付書類なども含めて手続きについてご説明いたします。
「今の事務所の契約が終わるので、新しい事務所へ移転したい」
「建設業許可を取得していますが、営業所を移転した場合は何をすればいいですか?」
建設会社から、このようなご相談をいただくことがあります。
事務所の引越しだけであれば簡単そうに思えますが、建設業許可を取得している会社の場合、営業所の移転に伴って、建設業許可に関する変更届や営業所の実態確認、法人の登記など、複数の手続きが必要になる場合があります。
特に、移転先が現在の営業所とは異なる場所になる場合には、事前に確認しておきたい事項があります。
今回は、実際に当事務所へご相談いただいたケースをもとに、建設業の「主たる営業所」を移転する場合の手続きについて解説します。
建設業の主たる営業所を移転する場合のご相談事例
今回のご相談は、新潟市内で建設業許可を取得している会社からのものでした。
ご相談内容
新潟市北区に事務所を構えている建設会社です。
現在借りている事務所の賃貸契約が来月末で終了するため、事務所を引越すことになりました。新しい事務所は新潟市秋葉区で、今回は自己所有の建物になります。
建設業許可を取得していますが、事務所が変わる場合、どのような手続きが必要でしょうか?
なお、今回移転するのは「主たる営業所」です。
このようなケースでは、単純に会社の住所を変更するだけでは終わりません。
法人の登記上の本店所在地が変わるのか、建設業許可上の主たる営業所の所在地が変わるのかを確認したうえで、それぞれ必要な手続きを進める必要があります。
建設業の営業所を移転した場合に必要な手続き
新潟県知事の建設業許可を受けている会社の場合、営業所の所在地変更について、建設業許可の変更届出が必要となります。
新潟県の現在の手引きでは、営業所の名称・所在地を変更する場合、変更届出書(様式第22号の2)に加えて、営業所の建物の所有関係や営業所の写真など、実態を確認するための資料が求められています。
また、法人の本店所在地そのものを変更する場合には、建設業許可の変更だけでなく、法務局での本店移転登記も必要になります。
つまり、
- 法人の本店所在地の変更
- 建設業許可上の営業所所在地の変更
- 移転先営業所の実態確認
などを、全体のスケジュールを考えながら進めることが重要です。
① 建設業許可の変更届出書
まず必要となるのが、建設業許可に関する変更届出です。
新潟県では、営業所の所在地変更について「変更届出書(第22号の2)」を使用します。現在の新潟県の様式・チェックシートも公開されています。
変更届出書には、変更前と変更後の営業所の情報を記載します。
例えば、
- 営業所の所在地
- 市町村コード
- 郵便番号
- 電話番号
- FAX番号
- 営業所に関するその他の必要事項
などを確認して記載します。
営業所の所在地変更は、単純に住所を書き換えるだけではありません。
新しい営業所が建設業の営業所として実際に使用できる状態になっているかという点も重要になります。
② 移転先の営業所が実際に使用できることを確認する
建設業許可では、営業所の所在地だけでなく、その営業所が実際に営業所として機能しているかという点も確認されます。
そのため、移転先について、
- 建物を誰が所有しているのか
- 会社が使用する権利があるのか
- 営業所として使用できる状態か
- 執務スペースが確保されているか
- 営業所としての表示があるか
などを確認する必要があります。
今回のご相談では、移転先が会社の自己所有建物でした。
このような場合には、建物の所有関係を確認できる資料を準備します。
新潟県の現在の手引きでも、営業所所在地の変更に際して、建物の所有関係を確認する資料や営業所の写真が確認資料として挙げられています。
③ 営業所の写真も重要です
営業所の移転では、書類だけでなく、移転先の営業所の写真も重要になります。
例えば、
建物の外観
営業所が入っている建物全体が分かる写真です。
営業所の入口
営業所名などが確認できる写真を準備します。
執務室
机、パソコン、電話などがあり、実際に営業活動を行っていることが分かる写真を準備します。
営業所の標識
建設業許可に関する標識についても、設置状況や記載内容が確認できる写真を準備します。
周辺状況
営業所の位置関係や標識の設置場所が確認できる写真が必要になる場合があります。
ビルなどに入居する場合には、フロア案内などの資料が必要になる場合もあります。
新潟県では、営業所の所在地変更について、こうした営業所の実態を確認するための資料が求められています。
④ 法人の本店も移転する場合は「本店移転登記」も必要
今回のように「主たる営業所の移転」と同時に、会社の本店所在地も変更する場合には、建設業許可の変更届だけではありません。
法務局で本店移転登記を行う必要があります。
例えば、
現在
新潟市北区○○
から
移転後
新潟市秋葉区○○
へ本店を移転する場合です。
会社の本店所在地が変わるのであれば、
会社法上の本店移転手続き
↓
法務局への本店移転登記
↓
建設業許可の変更届
というように、関連する手続きを一緒に考える必要があります。
当事務所では行政書士業務だけでなく、司法書士法人とも連携していますので、会社の本店移転登記と建設業許可の変更手続きをまとめてご相談いただくことができます。
建設業の営業所移転で注意したい「タイミング」
営業所の移転は、引越しが終わってから考えればよいというものではありません。
むしろ、新しい事務所の契約をする前から確認しておくことをおすすめします。
例えば、
「新しい事務所を借りたけれど、建設業許可上の営業所として使用するのに問題があった」
ということになると、非常に困ります。
特に、
- 他社と同じ建物・部屋を使用する
- 自宅の一部を営業所にする
- 賃貸物件を営業所にする
- ビルの一室を営業所にする
- 間仕切りなどで執務スペースを設ける
といったケースでは、事前に確認しておいた方が安心です。
「この物件を建設業許可上の営業所として使えるか?」
ということを、契約前に専門家へ確認することをおすすめします。
主たる営業所の移転では「登記」と「建設業許可」をセットで考える
建設会社の事務所移転で、意外と多いのが、
「住所が変わるだけだから、住所変更をすればいいと思っていた」
というケースです。
しかし、実際には、
会社の登記
と
建設業許可
は別々の手続きです。
さらに、建設業許可についても、
- 営業所の所在地
- 営業所の使用権原
- 営業所の実態
- 営業所の写真
- 営業所の標識
- 営業所技術者等の配置
など、確認すべき事項があります。
そのため、事務所移転が決まったら、早めに全体の手続きを確認することが重要です。
当事務所にも、事務所移転に関するご相談があります
以前、当事務所にも建設会社から、
「事務所を移転することになったのですが、建設業許可の変更も必要ですよね?」
というご相談がありました。
会社としては単純な引越しと考えていましたが、実際には、
- 本店移転登記
- 建設業許可の変更届
- 新しい営業所の確認
- 営業所の写真
- 建物の所有関係を確認する資料
など、いくつかの手続きが関係していました。
このような場合、一つずつ別々に考えるよりも、会社登記と建設業許可をまとめて確認した方が、手続き漏れを防ぎやすくなります。
建設業の事務所移転は、引越し前にご相談ください
事務所の移転は、会社にとって大きなイベントです。
特に建設業許可を取得している会社の場合、
「新しい事務所を決める」
↓
「会社の登記を変更する」
↓
「建設業許可の変更届を提出する」
というように、複数の手続きを考える必要があります。
そして、移転先の営業所について建設業許可上の要件を満たしているかを、できれば契約・引越し前に確認することが大切です。
新潟県では、現在、建設業許可に関する申請・届出の手続きや様式、チェックシートなどが整備されています。
まとめ
建設業許可を取得している会社が主たる営業所を移転する場合、単なる引越しでは終わらない場合があります。
主な確認事項として、
- 建設業許可の変更届
- 移転先営業所の所有関係
- 営業所の写真
- 営業所としての実態
- 営業所の標識
- 法人の本店移転登記
- その他の関係機関への住所変更
などを確認する必要があります。
特に重要なのは、新しい事務所を契約する前に、建設業許可上の営業所として問題がないか確認することです。
「事務所を移転することになったけれど、建設業許可の手続きがよく分からない」
「本店移転登記と建設業許可の変更をまとめてお願いしたい」
という建設会社様は、ぜひ一度ご相談ください。
当事務所では、建設業許可の変更手続きだけでなく、司法書士法人が併設されており、本店移転登記など会社に関する手続きも含めてサポートしています。
建設業許可は、取得した後も会社の状況に応じてさまざまな変更手続きが発生します。
「移転してから手続きを考える」のではなく、「移転する前に確認する」。
これが、建設会社の事務所移転をスムーズに進めるポイントです。
まずはお気軽にご相談ください。
新潟県への提出書類
新潟県へ提出する書類について、詳しくご説明いたします。
建設業の事務所を引越す場合の変更届出書
こちらの書類には、変更前と変更後の情報を記載します。
記載する事項の例を挙げると、以下の5点となります。市町村コードや郵便番号など、細かいものも含まれます。市町村コードは区ごとに変わりますので、必ず記載してください。
- 住所
- 営業所の市区町村コード(5桁)
- 郵便番号
- 電話番号
- FAX番号
建設業の事務所を引越す場合の変更届出書への添付書類
変更届出書には、内容を証明する書類として、登記事項証明書などの変更が分かる書類を添付する必要があります。
今回のお引越しで、自己所有の建物になるとのことですので、証明書類は登記事項証明書がいいと思います。新潟県へ書類を提出する前に登記を終わらせておく必要がありますので、余裕を持って作業を進めましょう。
建設業の事務所を引越す場合の営業所調査
営業所調査には、許可番号や営業所の情報を記載します。
主たる営業所用、従たる営業所用の2種類ありますので、お間違いの無いようご注意ください。
建設業の事務所を引越す場合の営業所調査への添付書類
営業所調査には、実際にその事務所を使用している証拠として、以下の書類を添付する必要があります。
執務室内の写真は、机やパソコン、電話など営業ができることが分かる写真に加え、許可証を掲示している写真も求められます。
・不動産登記簿謄本(コピーは不可)又は資産評価額証明書の写し
・営業所の写真(下記記載のもの全て)
○営業所の看板を含め建物の全景を撮影したもの
○執務室内を撮影したもの
○周辺状況を含め標識の設置場所が確認できるよう撮影したもの
○記載内容が判読できるように標識をアップで撮影したもの
○営業所名が表示された入口等を撮影したもの
○《ビル内に営業所を設けている場合に限り》フロア案内を撮影したもの
建設業の事務所を引越す場合の書類提出の期限
提出期限は事実発生後30日以内となっております。
添付書類には、登記事項証明書や登記簿謄本など、地域振興局以外から取得しなければいけない書類もありますので、余裕を持って準備をすることでスムーズに届出が出来ると思います。



