会社を設立する場合には、定款という会社の規則を定めた書類を作成しなければなりません。
この定款の中に「目的」という項目があります。
目的というと
「地域社会に貢献する」
「地域で一番の住宅会社になる」
というようなイメージがあるかもしれませんが、ここは少し違います。
たとえば
「土木工事業」
「リフォーム工事業」
などの取扱業務を記載するような感じになります。
あくまでも私の感想、意見になりますが、今まで多くの建設業者様のお手伝いをしてきましてこの目的部分を見ると優良企業かどうかを判断することができます。
定款に記載する「目的」は、現在行っている事業だけでなく、将来行う予定の事業を記載することができます。
たとえば、当初は「下水道工事」を行い、近い将来「産業廃棄物収集運搬業」を行いたいと考えていたとします。
現在行っている事業のみ定款で定めるということになると、新規業務を行う時点で定款変更や変更登記の費用が追加で必要になります。
そこで通常、会社設立時に司法書士から「将来行う可能性がある事業をあらかじめ記載することによって費用を軽減できますよ」といったアドバイスを受けることになります。
この司法書士のアドバイスは全く間違いではないのですが、ここぞとばかりに目的を20個も30個も定める会社があります。
大谷翔平でさえ二刀流です。
建設業もやってインターネット通販もやって飲食店もやって上手く行くでしょうか。
一つの事業が上手くいかない人が、二つ三つの事業を成功させることは難しいということになります。
私の経験上、建設会社で優良企業とされる会社はこの目的が2~3個というケースが多いです(大規模な会社を除く)。
やはり、軸がしっかりしているということなのでしょう。
会社の定款の目的と言うより、いかに本業に対して真剣に取り組んでいるかということだと思います。