監理技術者は兼任できる?

~人手不足時代に知っておきたい基本ルール~

建設業許可業者さんから、最近よくいただくご相談のひとつが
「監理技術者って、複数の現場を兼任できますか?」
というものです。

人手不足が続く中、できるなら兼任したい…
そう考えるのは自然なことだと思います。

結論から言うと、
条件を満たせば兼任は可能です。
ただし、やり方を間違えると建設業法違反になるリスクもあるため、基本はしっかり押さえておきましょう。

 

そもそも監理技術者ってどんな立場?

監理技術者は、
元請として請け負った一定規模以上の工事で、
現場全体をまとめる責任者です。

「とりあえず名前を出しておく人」ではなく、
工程・品質・安全などをきちんと管理する立場になります。

そのため、配置については行政も厳しく見ています。

原則は「専任」

監理技術者は、原則として
その工事に専任で配置する必要があります。

つまり、

  • 他の現場の監理技術者にならない
  • 常にその現場を管理できる体制である

というのが基本ルールです。

ただし、すべての工事で必ず専任が必要というわけではありません。

兼任が認められるケースとは?

以下のすべてに適用する必要があります

請負金額1億円(建築一式工事の場合2億円)未満

2工事現場以下

工事現場間の距離が1日で巡回可能かつ移動時間が概ね2時間以内(片道)

下請次数が3次まで

公示途中において下請次数が3を超えた場合は、それ以降は選任特例は活用できず、主任技術者又は監理技術者を選任で配置しなければならない。

⑤連絡員の配置

・連絡員は、各工事に置く必要がある。なお、同一の連絡員が複数の建設工事の連絡員を兼務することは可能である。また1つの建設工事に複数の連絡員を配置することも可能である。

・連絡員に必要な実務の経験として認められる内容は、法七条第二号に記載の営業所技術者(主任技術者)の実務の経験として認められる経験の考え方と同じでよい。・連絡員に当該建設工事への専任や常駐は求めない。

⑥施工体制を確認する情報通信技術の措置

・情報通信技術については、現場作業員の入退場が遠隔から確認できるものとし、CCUS又はCCUSとAPI連携したシステムであることが望ましいが、その他のシステムであっても、遠隔から現場作業員の入退場が確認できるシステムであれば可能である。

⑦人員の配置を示す計画書の作成、保存等

⑧現場状況の確認のための情報通信機器の設置

・情報通信機器については、遠隔の現場との必要な情報のやりとりを確実に実施できるものであればよい。そのため、左記を満足できれば、一般的なスマートフォンやタブレット端末、WEB会議システムでも差し支えない。

ただし、
「形だけ導入している」
「実際はほとんど見ていない」
となると、認められません。

よくある注意点

名前だけ置いている
→ 実態がないとアウトです。

忙しくない現場だから大丈夫
→ 忙しさは基準になりません。

何となく今まで大丈夫だった
→ 監査や立入で指摘されるケースも増えています。

実務で意識したいポイント

  • 工事ごとに「専任が必要か」を確認
  • 兼任する理由と管理方法を説明できるようにしておく
  • 移動時間や連絡体制を整理しておく
  • 不安な場合は、事前に専門家へ相談

「後から聞かれたら考える」ではなく、
最初から説明できる状態が安心です。

まとめ

  • 監理技術者の兼任は 条件付きで可能
  • 原則は専任、例外として兼任
  • 実態が伴わない兼任はリスクが高い

人手不足の時代だからこそ、
無理のない・説明できる体制づくりが大切です。

 

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