建設業許可を取得した会社には、毎事業年度終了後に「決算変更届」を提出する義務があります。
しかし、実際に決算変更届を作成しようとすると、
- 手続きが難しく、どこから手をつければよいかわからない
- 自社で手続きをしたいが、日々の業務が忙しく時間が取れない
- 工事経歴書の書き方がわからない
- 税理士が作成した決算書をどのように建設業用に書き換えればよいかわからない
- 建設業許可に詳しい行政書士に相談しながら進めたい
といったお悩みを抱える建設業者様は少なくありません。
決算変更届は、毎年行う手続きだからこそ、後回しにせず適切に対応することが大切です。
この記事では、建設業許可を取得した会社が行う「決算変更届」について、提出期限、必要書類、手続きのポイント、行政書士に依頼するメリットなどをわかりやすく解説します。
決算変更届とは?
決算変更届とは、建設業許可を取得している事業者が、毎事業年度終了後に、その年度の決算内容や工事実績などを行政庁へ届け出る手続きです。
「決算変更届」という名称から、
「決算内容に変更があった場合だけ提出するものなのでは?」
と思われる方もいらっしゃいますが、そうではありません。
建設業許可を受けている会社は、原則として毎事業年度終了後に提出する必要があります。
決算変更届では、会社の決算内容だけでなく、その年度にどのような工事を行ったのかについても報告します。
そのため、単純に税理士が作成した決算書を提出すれば終わり、という手続きではありません。
決算変更届はいつまでに提出する?
決算変更届は、毎事業年度終了後4か月以内に提出する必要があります。
例えば、6月決算の会社であれば、原則として10月末までに提出することになります。
「4か月もあるから余裕がある」と思われるかもしれません。
しかし、実際には税理士による決算処理や税務申告などがあるため、決算書が完成してから決算変更届を作成するまでの時間は、それほど長くないケースもあります。
さらに、決算変更届では、税理士が作成した決算書をそのまま使用するのではなく、建設業の会計基準に合わせて必要な整理・読み替えを行う必要があります。
そのため、決算変更届は決算が終わってから慌てて準備するのではなく、早めに準備を始めることが重要です。
決算変更届はなぜ難しい?
決算変更届が難しい理由の一つが、一般的な会社の決算書と建設業許可のために作成する財務諸表では、扱いが異なる部分があることです。
また、工事経歴書や工事施工金額についても、建設業許可の制度に沿って作成する必要があります。
例えば、
「この工事はどの業種に分類するのか?」
「工事経歴書にはどのように記載するのか?」
「完成工事高と兼業事業の売上をどのように整理するのか?」
など、建設業許可特有の知識が必要となる場面があります。
経理の経験が豊富な方であっても、建設業許可の書類作成に慣れていなければ、思った以上に時間がかかることがあります。
決算変更届の主な必要書類
決算変更届では、一般的に次のような書類を準備します。
- 変更届出書
- 工事経歴書
- 工事施工金額
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 完成工事原価報告書
- 株主資本等変動計算書
- 注記表
- 納税証明書
- 事業報告書
- その他、会社の状況に応じて必要となる書類
なお、附属明細表など、一部の書類については会社の規模や資本金、財務状況などによって提出が必要となる場合があります。
また、提出先や会社の状況によって必要書類・記載方法が異なる場合がありますので、実際に提出する際には最新の取扱いを確認することが大切です。
特に注意したい「工事経歴書」
決算変更届で特に悩まれる方が多いのが「工事経歴書」です。
工事経歴書は、単純に
「昨年度はこの工事をしました」
と工事名を並べればよいわけではありません。
工事の種類、完成工事高、工期などを建設業許可のルールに沿って整理して記載する必要があります。
また、経営事項審査(経審)を受ける予定がある会社の場合には、経審との関係も考慮しながら工事経歴書を作成することが重要になります。
そのため、
「決算変更届だけを作成するのか」
「将来的に経審を受ける予定があるのか」
によっても、準備の仕方が変わってくることがあります。
決算変更届を提出しないとどうなる?
決算変更届は、建設業許可を維持していくうえで重要な手続きです。
提出を怠った場合、建設業法上の罰則の対象となる可能性があります。
また、決算変更届を長期間提出していない場合、建設業許可の更新や業種追加、経営事項審査などの手続きに影響することがあります。
実際に当事務所にも、
「許可の更新が近づいてきたので、過去の決算変更届をまとめて提出したい」
というご相談があります。
しかし、本来、決算変更届は毎事業年度終了後に提出するものです。
「更新のときにまとめて出せばいい」と考えるのではなく、毎年きちんと提出しておくことが大切です。
当事務所の解決事例
当事務所では、これまでさまざまな建設業者様から決算変更届についてご相談・ご依頼をいただいてきました。
解決事例1|長年担当していた事務員が退職したケース
長年、決算変更届の事務を担当していた事務員の方が退職された会社からご相談をいただきました。
後任の方は経理業務を担当されていましたが、その会社には建設業以外の事業もあり、決算変更届に必要となる建設業特有の処理については、なかなか対応が難しい状況でした。
そこで当事務所にご依頼いただき、必要書類を確認したうえで書類を作成し、無事に届出を完了することができました。
担当者の退職などによって、
「今までできていた手続きが突然できなくなった」
ということは、会社では珍しいことではありません。
そのような場合も、行政書士に相談することでスムーズに引き継ぐことができます。
解決事例2|初めての決算変更届で苦戦したケース
建設業許可を取得してから初めて決算変更届を提出する会社からご相談をいただいたケースです。
担当者の方は異業種で長年経理を担当されており、経理については豊富な知識をお持ちでした。
ところが、建設業許可の工事経歴書には独自の記載ルールがあります。
また、決算書についても、税理士が作成したものをそのまま転記すればよいというわけではありません。
建設業の財務諸表として必要な整理を行う必要があり、担当者の方ご自身で作成にチャレンジされたものの、かなり苦戦されていました。
最終的に当事務所へご依頼いただき、必要な書類を整理してスムーズに決算変更届を完了することができました。
決算変更届は「経理ができれば簡単」とは限りません
決算変更届について、
「経理担当者がいるから大丈夫」
「税理士に決算をお願いしているから問題ない」
と考えている会社もあります。
もちろん、経理や決算の知識は大きな助けになります。
しかし、決算変更届には建設業許可特有のルールがあります。
そのため、経理の知識に加えて、建設業許可制度や工事経歴書、建設業の財務諸表などについて理解していることが重要です。
特に、
- 初めて決算変更届を提出する
- 担当者が退職した
- 建設業以外の事業も行っている
- 工事の種類が多い
- 経審を受ける予定がある
- 過去の決算変更届が未提出になっている
といった場合には、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
決算変更届を行政書士に依頼するメリット
1.時間と労力を削減できる
決算変更届の作成には、資料の確認から書類作成まで相応の時間がかかります。
本業である工事や営業、現場管理などに時間を使いたい建設業者様にとって、書類作成の負担は決して小さくありません。
行政書士に依頼することで、担当者の時間と労力を削減できます。
2.建設業許可特有のルールに対応できる
工事経歴書や工事施工金額、建設業の財務諸表など、建設業許可には独自のルールがあります。
建設業許可を専門的に扱う行政書士であれば、こうしたルールを踏まえて書類を作成できます。
3.経審や入札も見据えて相談できる
決算変更届を提出して終わりではありません。
今後、経営事項審査(経審)を受けたい、公共工事の入札に参加したいという会社であれば、その後の手続きも見据えて準備しておくことが大切です。
当事務所では、決算変更届だけでなく、経審や入札についてもご相談いただけます。
4.提出期限を管理しやすくなる
決算変更届は毎年行う手続きです。
忙しい日々の中で、
「今年はまだ提出していなかった」
ということがないよう、専門家に依頼して期限を管理することも一つの方法です。
当事務所の決算変更届サポート
当事務所では、決算変更届について、事前相談から書類作成、窓口への提出まで一連の業務をサポートしています。
お客様には必要な資料をご準備いただき、できる限り少ないご負担で手続きを完了できるよう対応しています。
業務内容
- 事前相談
- 必要書類の確認
- 決算内容の確認
- 工事経歴書の作成
- 工事施工金額の作成
- 建設業用財務諸表の作成
- その他必要書類の作成
- 窓口への提出
決算変更届の料金
44,000円(税込)
※会社の規模や業種数、書類の状況などによって、別途費用が必要となる場合があります。詳しくは事前にご確認ください。
対応地域
新潟市及び新潟市近郊
ご依頼から完了までの流れ
STEP1 事前相談
会社の決算期や許可業種、工事実績などを確認し、必要な手続きについてご説明します。
↓
STEP2 必要書類のご準備
決算書や工事実績など、必要な資料をご準備いただきます。
↓
STEP3 書類作成
お預かりした資料をもとに、工事経歴書、工事施工金額、建設業用財務諸表などを作成します。
↓
STEP4 内容確認・提出
作成した書類を確認し、必要な修正を行ったうえで、行政庁へ提出します。
行政書士からのアドバイス|決算変更届は早めの準備が大切です
決算変更届は、毎事業年度終了後4か月以内に提出する必要があります。
「4か月もある」と思っていると、あっという間に提出期限が近づいてきます。
税理士による決算処理、社内での資料整理、工事実績の確認、工事経歴書の作成などを考えると、余裕を持って準備を始めることが大切です。
また、決算変更届を長期間提出していないと、建設業許可の更新や業種追加、経審など、その後の手続きにも影響する可能性があります。
実際に、更新直前になって過去数年分の決算変更届についてご相談いただくケースもあります。
しかし、決算変更届は本来、毎事業年度終了後に提出するものです。
建設業許可を取得した後も、
「許可を取ったら終わり」ではありません。
許可を維持していくためには、毎年の決算変更届など、継続して行わなければならない手続きがあります。
決算変更届を「後でやればいい」と先送りせず、毎年きちんと提出することが、建設業許可を適切に維持するための基本です。
建設業の決算変更届でお困りならご相談ください
決算変更届は、毎年行う手続きだからこそ、
「去年もやったから今年も簡単にできる」
とは限りません。
担当者の退職、会社の事業内容の変化、工事内容の複雑化、経審への対応などによって、作成の難易度が変わることもあります。
「自社でやろうと思ったけれど時間がない」
「工事経歴書の書き方がわからない」
「決算書を建設業用にどう整理すればいいかわからない」
「過去の決算変更届が未提出になっている」
このようなお悩みがありましたら、早めに行政書士へご相談ください。
当事務所では、建設業許可に関する手続きから、決算変更届、経営事項審査、入札まで、建設業者様の継続的なサポートを行っています。
決算変更届を適切に提出し、安心して本業に集中できる環境を整えることも、建設業経営において大切なことだと考えています。
建設業の決算変更届でお困りの方は、当事務所までお気軽にご相談ください。




